米Akonix Systemsは,インスタント・メッセンジャー(IM)とP2Pシステムのセキュリティに関して6月に実施した調査の結果を米国時間7月5日に発表した。6月の調査では,IMとP2Pをターゲットとする52種類の新しいウイルス,ワームが発見された。

 同社によれば,攻撃数は前年第2四半期と比べ400%近く増加している。6月はIMワームの亜種と「Aimsend」,「Harwig」,「Pinkton」の3つの新しいIMワームが拡散した。22種類のKelvir亜種,3種類の「Opanki」ワーム,3種類の「Oskabot」ワームが見つかっている。

 同社は,ハッカーのIMネットワーク攻撃手法が高度化するにつれて,IMとP2Pをターゲットとするセキュリティ攻撃が引き続き増加すると推測している。

 同社CTOのFrancis Costello氏は,「IMネットワークは新しい,また増加するセキュリティ脅威によって攻撃を受けている。6月もこの傾向が続いた。ウイルスの作者による,ぜい弱なIMクライアントへのアプローチががたくみになっており,新しいウイルスだけでなく,より危険性の高い亜種を作成している。管理が行なわれていないIMは,ネットワークに深刻な攻撃を与える窓口となる可能性があるため,企業にとっては引き続き非常に大きなリスクとなり得る」とコメントしている。

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