米In-Statは米国時間7月5日,携帯電話基地局の世界市場に関する調査結果を発表した。それによると,携帯電話向けマクロセル方式の基地局数は,2004年の180万台から2009年には350万台へと急増する見通しである。

 In-Stat社によると,全世界における携帯電話の利用者数は2004年の16億人から,2009年には26億人に急伸する。全世界のキャリアは,GPRS,EDGE,CDMA2000 EV-DOといった高速データ通信技術の導入に積極的だ。過去5年間に価格が約10分の1に値下がりした基地局もあり,これらの要因が市場の拡大を後押しする。

 また同社は,「基地局の性能は向上しているが,携帯電話の利用者数が急速に増えており,基地局の数が追いついていない」と指摘する。

 しかし基地局市場は毎年,変動する見通しである。「基地局の台数は,どの通信技術がどのような場面で導入されるかによって,上下するだろう」(同社)

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