米Sprintは,米Motorolaと共同で無線ブロードバンド技術のテストと装置の試験を行なうことで提携関係に入った。同社が米国時間6月30日に明らかにした。両社は,提携により次世代無線ネットワーク・インフラ要件の評価を行なう。

 実験を通じて,両社は2.5GHz帯のモバイル向けWiMAX規格「IEEE 802.16e」の開発促進,ベンダー・ソリューションの実証とともに,ネットワーク・アーキテクチャ戦略考案を目指す。研究所内で基地局機器,スマート・アンテナ技術,マルチメディア端末のテストを実施し,特定地域において同年から2006年にかけて実地試験を行なう。

 Sprint社は,次世代無線ブロードバンド・サービスに向けて,チップセット,デバイス,インフラの検討を進めており,米Intel社ともWiMAXに関して提携している。同年1月には,広帯域無線アクセス製品の相互接続性を推進する非営利業界団体であるWiMAX Forumに参加している。

 同社Technology Development部門担当副社長兼CTOのOliver Valente氏は,「次世代の無線インタラクティブ・マルチメディア・サービスに向けて複数の企業と提携し,複数技術に関する調査を進めている。WiMAXは,当社が2.5 GHz帯におけるサービス提供に向けて研究している技術の1つである」とコメントしている。

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