米Nextel Communicationsは,米IPWirelessのUMTS TDD(Universal Mobile Telecom System Time Division Duplex)技術を採用した2.5GHz帯無線ブロードバンドの試験運用を実施する。同社が米国時間6月29日に発表した。

 実地試験は,米ワシントンDC地域バージニア州アーリントン,アレクサンドリア,レストン,メリーランド州ベセスダにおいて同年7~9月に開始される。

 同社は,ラップトップ/デスクトップ/PDAを使ったブロードバンド接続,企業の敷地内におけるバックホール,ビデオ配信/オンライン・ゲーム/ビデオ会議といったマルチメディア・サービスなどのテストを行ない,ネットワーク・パフォーマンス,顧客満足度を評価する。

 試験運用は最低でも6カ月間行なわれる予定。試験サービスは,特定のNextelユーザーに対して行なわれ,一般に有料で提供する計画は無い。

 IMT-2000通信方式の1つであるUMTS TDDは,独T-Mobileがチェコにおいて採用しており,フランスでも仏Orangeが導入している。Nextel社は,これまでに米Flarion Technologiesが提供する別の無線ブロードバンド技術「FLASH-OFDM」を用いて米カリフォルニア州で試験運用を行なっている。

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