米Apple Computerは,同社のデジタル音楽管理ソフトウエアの最新版「iTunes 4.9」において,ポッドキャスティング機能を提供する。Apple社が米国時間6月28日に明らかにしたもの。「ポッドキャスティングを利用して,好きなオーディオ・コンテンツを検索,管理,定期購読するためのあらゆる機能を統合する」(同社)

 ポッドキャスティングとは,ネットラジオ放送局などがRSSなどで配信するオーディオ・コンテンツを「iPod」などのデジタル音楽プレーヤにダウンロードして再生する楽しみ方のことを指す。その内容は,アーティストによる楽曲,一般ユーザーの自作コンテンツ,ブログの音声版など広範囲にわたる。

 iTunes 4.9の「Podcast Directory」を利用して,3000以上の無償オーディオ・コンテンツにアクセスできる。定期購読している番組のコンテンツが更新されると,自動的にパソコンにダウンロードする。また「Auto-Sync」機能により,iPodをパソコンに接続するたびに新しいコンテンツを自動転送する。

 オーディオ・コンテンツは番組や日付ベースで管理できるほか,ポッドキャスト内でブックマークを付けたり,ポッドキャストのアートワークをカラー表示できる。

 「iTunesにポッドキャスティング機能を組み込んで,ポッドキャスティングの普及を図る。ポッドキャスティングは次世代のラジオに相当する。ユーザーは3000以上のポッドキャストを無料で利用し,番組が更新されるたびに自動的にコンピュータやiPodに取り込めるようになる」(Apple社CEOのSteve Jobs氏)

 iTunes 4.9のMac版およびWindows版は,Apple社のWebサイトより直ちにダウンロード可能。

 またApple社は同日,音楽ライブラリのほかにデジタル写真を保存できる「iPod photo」とiPodを,1つの製品ラインに統合すると発表した。これまでモノクロ液晶を搭載していたiPodを廃止,iPod miniとiPod shuffleを除くiPodの全機種でカラー液晶ディスプレイを搭載する。最大5000曲を保存できる20GBモデルと,最大1万5000曲を保存できる60GBモデルを用意する。iPod U2 Special Editionのディスプレイもカラー液晶に変更した。価格はそれぞれ,299ドル,399ドル,329ドル。また1GバイトのiPod shuffleの価格をこれまでの149ドルから129ドルに変更した。

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