米IBMは,アプリケーション移行ソフトウエア・ベンダーの米Meiosysを買収した。IBM社が米国時間6月23日に発表したもの。買収金額などの詳細については明らかにしていない。

 Meiosys社の技術は,業務を中断することなく,アプリケーションを動的にサーバーから別のサーバーに移行できるようにする。ほとんどの場合,「アプリケーションに修正を加えたり,再コンパイルしたりする必要はない」(IBM社)。主要製品には,高性能コンピューティング向けの「MetaCluster」などがある。また,SMP(Symmetric Multiple Processor)システムにおけるアプリケーションの確定記録および再生を可能にする障害耐久技術なども手がけている。

 IBM社はMeiosys社の技術を,「Tivoli Provisioning Manager」ソフトウエアといった自社製品およびサービスに組み込み,今年後半に提供を開始する計画である。

 IBM社Systems and Technology Group部門開発担当バイス・プレジデントのRod Adkins氏は,「Meiosys社買収により,当社はより革新的な機能をUNIXおよびLinux環境に提供できる。当社の情報オンデマンド戦略を促進し,顧客の仮想化展開を支援する」と述べた。

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