米IBMが,「POWER5」プロセサを16個搭載可能な新型ハイエンド・クラスタ・サーバー「IBM eServer p5 575」をドイツで現地時間6月22日に発表した。1台(ノード)当たりの演算速度は87.3ギガFLOPS。2005年終わりごろ利用可能とする予定。

 動作周波数1.5GHzのPOWER5プロセサを16個内蔵でき,1台の24インチ幅ラックに最大192プロセサを収められる。ノード間でメモリーを共有し帯域幅の広いバスを採用するため,「高性能コンピューティングに適している」(IBM社)。仮想化技術に対応しており,論理パーティショニングも設定できる。

 2004年秋に提供を開始した8ウエイ版p5 575に比べ,処理速度は最大55%向上するという。

 対応OSは,AIX 5L V5.2/V5.3,POWERプロセサ用のSUSE LINUX Enterprise Server 9(SLES 9)およびRed Hat Enterprise Linux AS 3(RHEL AS 3)の予定。各OSは,別の論理パーティション上で個別に動かすことができる。

 同社は,デュアル・コア版POWER5を搭載するp5 575の提供も予定している。

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