ナノテクノロジのシンクタンクであるForesight Nanotech Instituteと研究開発機関であるBattelleは,ナノテクのロードマップ「Technology Roadmap for Productive Nanosystems」への取り組みを米国時間6月21日に発表した。

 同プロジェクトは,米Waitt Family Foundationによる25万ドルの資金援助を受けて実現したもの。ForesightとBattelleは,同プロジェクトの運営委員会を組織するとともに,ロードマップのパートナとして同業界の企業からの支援を取り付けた。

 Productive Nanosystemsは,分子規模のシステム。有用なナノ構造材料やデバイスを作成するもの。同ロードマップは,このようなシステム開発に向けた過程を理解するための共通のフレームワーク,開発において克服しなければならない課題,商用化に向けたアジェンダなどを提供する。

 同ロードマップは,2006年下旬に完了する予定。同プロジェクトの一環として,同年夏に最初のワークショップが開催される。

 ロードマップの開発には,ナノビジネスの業界団体NanoBusiness Alliance(NBA),Nano Science and Technology Institute(NSTI),半導体製造装置/材料に関する業界団体SEMI,米バイオテクノロジー産業協会Biotechnology Industry Organization(BIO),米電力研究所Electric Power Research Institute(EPRI)といった団体が参加している。

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