オープンソース・ソフトウエアのコラボレーション・サーバー「Open-Xchange Server」の開発を手がけるドイツのNetline Internet Serviceは,本社を米国に移し,社名を「Openexchange」に変更した。同社がドイツと米国で現地時間6月16日に明らかにした。知的資産,商標登録,URL,ならびにOpen-Xchange Serverの販売権も米国に移管済みである。

 Open-Xchange Serverは,オープンソース環境への移行と統合を支援する。データベース,ディレクトリ・サービス,メッセージ転送エージェント,電子メール・サーバー,Webサーバーといった既存のインフラ・コンポーネントを変更することなく,キラー・アプリケーションを構築および導入することが可能。無償版の「OX 0.8」と有償版の「Open-Xchange 5.0」がある。

 なお,同社は米Novellの「SUSE LINUX Openexchange Server」にコラボレーション・エンジンを提供している。

 Netline社CEOのFrank Hoberg氏は,米国ニューヨーク州への本社移動について「資金拡大の機会を得るためと,米国市場の鼓動をより密接に感じるため」と説明した。「Open-Xchangeの心と魂は,中核の開発チームとともにドイツに残る。しかし,近いうちに,Open-Xchangeが米国で爆発的に成長すると期待している。残念ながら米国では『Netline』の名称が使えないために,社名を変更した」(同氏)

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