米IBMは,Linuxクラスタ対応ブレード・サーバー「eServer Cluster 1350」の機能強化を図り,シングル・コア版およびデュアル・コア版の「Opteron」プロセサを利用可能とする。IBM社が米国時間6月15日に明らかにしたもの。Opteron対応Cluster 1350は7月中旬に提供を開始する予定。価格はリリース時に改めて発表する。

 Cluster 1350は,接続可能なスイッチおよび相互接続機器も拡大する。たとえば,米Voltaireの「InfiniBand Switch Router 9288」を使うと,帯域幅が最大10Gバイト/秒となる。「強化版Cluster 1350により,高い処理性能と大量のメモリーが必要な場合でも,演算ノードの選択肢が増える」(同社)

 強化版Cluster 1350では,デュアル・コア版Opteronを搭載するラックマウント型サーバー「IBM eServer 326」の利用も可能とする。

 また同社は,ブレード・サーバー用プラットフォーム「IBM eServer BladeCenter」をデュアル・コア版Opteronに対応させた。同プラットフォーム用のAMD Opteron LS20は,同日より注文を受け付ける。米国における価格は2259ドルから。

 さらに,POWER5プロセサ搭載Linuxサーバー「IBM eServer OpenPower 710」「同720」を,「IBM eServer BladeCenter JS20」システムに管理/ストレージ・ノードとして組み込めるようにすると発表した。

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