米IDCは,2005年第1四半期の世界ストレージ・ソフトウエア市場に関する調査結果を米国時間6月13日に発表した。それによると,同市場の売上高は21億ドルで,前年同期と比べて14.9%増加した。これで,6期連続の2ケタ成長を記録したことになる。

 IDC,Storage Software部門リサーチ・マネージャのRhoda Phillips氏は「データ保護,ストレージ・リソース管理,コンプライアンス向けソフトウエアの支出が,成長をけん引している」と説明する。「複製,バックアップ,アーカイブなど,データ保護に関するソフトウエア支出が増えているのは,依然としてアプリケーションの可用性,データ管理,事業継続性に対する懸念があることを示している」(同氏)

 カテゴリ別にみると,ストレージ・リソース管理ソフトウエアとバックアップおよびアーカイブ・ソフトウエアが,それぞれ市場の3分の1を占めている。また,ストレージ複製ソフトウエアの売上高は前年同期と比べて19.7%増加し,ファイル・システム・ソフトウエアは同25.4%成長した。

 ベンダー別では,米EMCが売上高ベースのシェア30.0%で首位を獲得した。第2位は米VERITAS Softwareで,シェアは21.4%。第3位は米IBMで,シェアは8.6%だった。 上位5社のうち最も急速に成長したのは4位の米Network Applianceで,売上高が前年同期と比べて61.1%増加した。

■2004年第1四半期における世界ストレージ・ソフト市場のベンダー別売上高
(単位:100万ドル)
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ベンダー          2005年Q1    市場     2004年Q1   市場    成長率
                   売上高    シェア     売上高   シェア
----------------------------------------------------------------
EMC                 $625     30.0%     $530     29.3%   17.9%
VERITAS             $445     21.4%     $399     22.1%   11.4%
IBM                 $178      8.6%     $170      9.4%    4.8%
Network Appliance   $139      6.7%      $87      4.8%   61.1%
Hewlett-Packard     $137      6.6%     $126      7.0%    8.1%
その他              $556     26.7%     $499     27.5%   11.5%

合計              $2,080    100.0%   $1,811    100.0%   14.9%
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出典:IDC

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