米Computer Associates International(CA)は米国時間6月9日に,IT管理ソフトウエア・ベンダー米Nikuを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。CA社は,Niku社の株式1株につき21ドルを現金で支払う。買収総額は約3億5000万ドルにのぼる。取引は3カ月以内に完了する見込み。

 CA社社長兼CEOのJohn Swainson氏は,「Niku社の買収により,当社は広範で包括的なITガバナンスおよびサービス管理の手段を投入し,顧客がITを業績目標に完全に一致させられるよう支援できる」と述べた。「当社のシステム管理に関する強みと営業力を活用し,Niku社のチームと協力して,当社が『ビジネス・サービス最適化(Business Service Optimization)』と呼ぶ成長著しい市場に向けた製品の拡大を図る」(同氏)

 Niku社の主要製品には,ITライフサイクルを管理する「Clarity IT-MG」ソフトウエア・スイートなどがある。CA社とNiku社は,Clarity製品の再販,サービス,サポートに関して2005年1月に提携を結んでいる。CA社はClarity製品を,自社の「Unicenter」の技術と組み合わせる考えである。

 買収取引完了後,Niku社の事業はCA社のBusiness Service Optimization部門に移管される。Niku社社長兼CEOのJoshua Pickus氏は,同部門の上級バイス・プレジデントに就く。Niku社の従業員約290人のうち過半数は,CA社に移る見込み。

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