米Seagate Technologyが,垂直磁気記録方式の2.5インチ型ハード・ディスク装置(HDD),記憶容量8Gバイトの1インチ型HDD,保存データすべてを暗号化できるHDD,車載用の堅牢なHDDなど,計10種類の新型HDDを米国時間6月8日に発表した。

 各製品の概要は以下の通り。

【家電機器向け】
・「8GBCompactFlash Photo Hard Drive」:
 デジタル・カメラなどで使用可能なCompactFlashタイプの1インチ型HDD。記憶容量は8Gバイト。600万画素の画像なら2400枚,300万画素の画像なら6400枚保存できる。一般の販売店で購入可能

・「ST1 Series」:
 ハンドヘルド機器向けのCompactFlashタイプの1インチ型HDD。記憶容量は8Gバイト。200時間または4000曲の音楽ファイルなどが保存できる

・「EE25 Series」:
 車載用HDD。動作温度範囲はセ氏-30~+85度。湿度が高い環境や,標高が高く気圧の低い環境でも利用できる。最大2.2Gの衝撃に耐える。記憶容量は20Gバイトまたは40Gバイト

・「DB35 Series」:
 「業界で最も記憶容量の大きい」(Seagate社)500GバイトのHDD。高精細テレビ番組なら最大85時間,標準のテレビ番組なら500時間の保存が可能。また,最大で10本のテレビ映像ストリームを同時に処理できる

・「LD25 Series」:
 ゲーム機,搭載スペース/発熱の制限が厳しい小型パソコン,エンタテインメント機器用の2.5インチ型HDD

【ノート・パソコン向け】
・「Momentus 5400.3」:
 垂直磁気記録方式を採用した2.5インチ型HDD。記憶容量は160Gバイトで,現在入手可能な最大容量のノート・パソコン向けHDDに比べ25%大容量化した。回転速度は5400rpm

・「Momentus FDE」:
 ハードウエアによる暗号化機能を備えたHDD。内部の全データを暗号化できる

【デスクトップ・パソコン向け】
・「Barracuda 7200.9」:
 データ転送速度3Gバイト/秒のシリアルATA(SATA)インタフェースを採用。記憶容量は500Gバイト。16Mバイトのキャッシュ・メモリーを内蔵。複数のアプリケーションからのI/O要求を同時に受け付けられるNative Command Queuing(NCQ)に対応している

【外付けHDD】
・「Seagate External Hard Drive」:
 最大データ転送速度が800MbpsのFireWire 800(IEEE1394b)インタフェースを採用。記憶容量は500Gバイト

・「Seagate Portable External Hard Drive」:
 記憶容量は120Gバイト。オプションでFireWire(IEEE1394a)インタフェースに対応可能

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[発表資料(全体概要)]
[発表資料(Momentus 5400.3,同FDE)]
[発表資料(Barracuda 7200.9,Seagate External Hard Drive,Seagate Portable External Hard Drive)]
[発表資料(EE25 Series,ST1 Series,LD25 Series,DB35 Series,CompactFlash Photo Hard Drive)]