米Rambusは,韓国のSamsung Electronicsを特許侵害でカリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に提訴したことを,米国時間6月6日に明らかにした。

 Rambus社は,Samsung社のDDR2メモリー・デバイス,GDDR2およびGDDR3グラフィックス・メモリー・デバイスがRambus社の特許14件に抵触すると主張。このほか,Samsung社のSDRAMおよびDDR DRAMメモリーと,これに対応したコントローラが10件の特許侵害にあたるとしている。

 「当社は,Samsung社を貴重なライセンシと見なしてきたが,現在,数多くの問題が存在し,同社とのラインセンス契約更新および延長が困難になった。このため,契約期限の6月末を待たずに契約を解消することにした」(Rambus社CEOのHarold Hughes氏)

 なお,今回の提訴は,Rambus社のXDR DRAMおよびRDRAM設計に関するSamsung社との提携には影響しないという。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,Rambus社は今年1月に,韓国のHynix Semiconductor,台湾のNanya Technology,台湾のInotera Memories,ドイツのInfineon Technologiesを相手取り,DDRおよびGDDR技術に関する特許侵害訴訟を起こしている。Infineon社(3月に和解合意)を除き,この係争は現在も続いている。

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