米Oracleは,ID管理スイート「Oracle Identity Management」を米国時間6月7日に発表した。同スイートは,同社が3月に買収したセキュリティ・ソフトウエア・ベンダーの米Oblixの技術を統合した初めてのリリースとなる。Oblix社の技術により,ID管理,アクセス管理機能を補完している。

 同スイートは,同社が最近発表した新ブランド「Fusion Middleware」のセキュリティ・バックボーンとしての役割りを果たすもの。Oracle社の技術にOblix社の技術を統合して,異種混在システムのサポートを拡張している。他のベンダー製のオペレーティング・システム,ディレクトリ,アプリケーション・サーバー,アプリケーションを実行するシステムを侵入者から保護する。

 新版では,IBM WebSphereとBEA WebLogicアプリケーション・サーバーのサポート強化,ID情報の連結機能におけるSQL ServerとOracle Databaseのサポート,Microsoft Active DirectoryとMicrosoft Identity Integration Serverのプロビジョニング,.NET,TIBCO,WebSphereのWebサービス・サポートの強化を追加している。

 同社によれば,IT環境の複雑化が進む中で,企業はすべてのシステムに安全なアクセスを提供する包括的なソリューションを求めている。たとえば,IBM社のデータベース,SAP社のアプリケーション,Microsoft社のLDAPディレクトリを実行している企業は,Oracle Identity Managementを導入することにより,単一のソリューションから企業全体のID管理が可能になるという。

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