米In-Stat/MDRは米国時間5月31日,モバイル・メッセージングの世界市場について調査した結果を発表した。それによると,携帯電話のショート・メッセージング・サービス(SMS),マルチメディア・メッセージング・サービス(MMS),インスタント・メッセージング(IM)サービスなどを含めた,モバイル・メッセージングの売上高は,2007年から2009年にかけて6倍に急増する見込み。「成長のけん引役となるのは企業ユーザーのIM利用だ。

 「SMSの売上高は横ばい状態となっている。先進国の市場飽和で価格弾力性が低くなるため,将来的には減少するだろう。ただし,収益性は高いため,大半のキャリアは引き続き採算が見込める」(In-Stat社アナリストのDavid Chamberlain氏)

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・画像,音声クリップ,映像などを配信するMMSは,2009年まで年平均成長率(CAGR)50%弱で推移する見込み
・携帯電話向けIMを消費者に浸透させるための大きな課題は,業界標準の策定
・エンハンスド・メッセージング・サービス(EMS)は,発展の見込みはほぼ消えている

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