米Infonetics Researchは,無線LAN装置の世界市場に関する調査結果を英国時間5月23日に発表した。それによると,2005年第1四半期の売上高は7億6760万ドルで,前期と比べて20%増加した。同市場は,すべての地域で,カテゴリを問わず順調に伸びており,2006年第1四半期の売上高は2%増の7億7960万ドルと予測する。2008年には36億ドルを突破する見込みだ。

 当期の出荷台数は「過去最高」(同社)の1220万台で,そのうち無線LANスイッチ・ポートは前期比44%増の11万2000台だった。無線LANスイッチ・ポートの売上高は,同13%増の5220万ドル。

 ブロードバンドの世界的な普及が進んでいることから,無線ブロードバンド・ルーターの需要が大幅に高まっており,当期の売上高は前期比34%増の3億2800万ドル,出荷台数は同37%増の600万台に達した。「2005年は,無線を高速化するMIMO(Multiple Input Multiple Output)やVoIP機能を備えた新製品が登場し,無線ブロードバンド・ルーター市場はさらに活発化するだろう」(同社)

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・世界市場における売上高ベースの首位ベンダーは米Cisco Systems。2位は米D-Link Systems,3位はCisco社傘下の米Linksys,4位は米NETGEAR

・市場全体に対するカテゴリ別売上高の割合は,アクセス・ポイントが71%,NICが13%,インフラ製品(無線LANスイッチ,アプライアンス,コントローラ,メッシュ・ネットワーキング)が16%

・売上高ベースでみたユーザー層は,SOHO/消費者が前期比2ポイント減の51%,サービス・プロバイダ/企業が49%

・地域別の売上高シェアは,北米市場が45%,EMEA(欧州/中東/アフリカ)が30%,アジア太平洋地域が21%,CALA(カリブ海/中南米)が4%