全米小売業協会(NRF)のオンライン部門であるShop.orgは,米国オンライン小売市場に関する調査結果を米国時間5月24日に発表した。それによると,2004年における同市場の売上高は前年比23.8%増の1414億ドルに達した。

 同調査は,137社以上の小売業者を対象に,米Forrester Researchの協力を得て実施したもの。調査により,旅行関連を除くオンラインの売上高も23.8%増加して890億ドルに達し,小売市場全体の4.6%を占めた。

 2005年のオンライン小売りの売上高は,22%伸びて1724億ドルに達する見通し。旅行関連を除いた売上高は1096億ドルに達するという。

 Shop.orgは,2005年は女性によるオンライン・ショッピングの利用が増大するため,女性向け製品を扱う分野が成長すると予測している。化粧品,香水のオンライン売上高は33%,アクセサリ,高級品が31%,花,カード,ギフトが30%増加するとみられている。

 また,コンピュータ・ハードウエアとソフトウエアが48%,チケットが28%,旅行関連が26%,書籍が20%,家電が13%,玩具とビデオ・ゲームが12%売り上げを伸ばすと予測している。

 2004年は複数の販売チャネルを利用する小売業者が過去最高の売上高を記録した。オンラインの小売業者は,営業利益率を前年の21%から28%まで改善した。もっとも営業利益率が高かったカタログ販売業者は,前年の28%から32%に向上させている。

 同年は,検索エンジンを利用したマーケティングが新規顧客獲得の手段としてもっとも利用されている。調査の対象となった小売りサイト訪問者の43%は,検索エンジンの広告経由だった。2004年には,パフォーマンスに応じて料金を払う検索広告を利用した業者は87%にのぼり,そのために費やしたマーケティング予算は前年と較べて2倍以上に増加している。

 複数チャネルを利用する小売業者の92%は,実店舗の広告にURLを載せている。81%の小売業者はWebサイト上で実店舗を宣伝している。また,24%の小売業者は,実店舗で販売する製品をWebサイト上でも提供している。