米Intel，家庭向けデュアル・コア・プロセサ「Pentium D」や企業向け新プラットフォームを発表

高橋信頼

2005.05.27

　米Intelが，家庭向けパソコン用のデュアル・コア・プロセサ「Intel Pentium D processor 840」「同830」「同820」，同プロセサ製品系列用のチップセット「Intel 945G Express Chipset」「同945P Express Chipset」，企業向けパソコン用のプロセサ「Intel Pentium 4 Processor supporting HT Technology 670」を米国時間5月26日に発表した。

　また，セキュリティや管理性などを強化する企業向けパソコン・プラットフォーム「Intel Professional Business Platform」や，新型の3次元（3D）グラフィックス・アクセラレータ「Intel Graphics Media Accelerator（GMA）950」についても明らかにした。

　Pentium Dは，1個のプロセサ内に演算用コアを2つ搭載するデュアル・コア・プロセサ。各コアがそれぞれ1つの演算を処理するので，同時に2つの作業を実行できる。

　Intel 945 Express Chipset製品系列の両チップセットはオーディオ技術「Intel High Definition（HD）Audio」に対応しており，7.1サラウンド再生が可能。1台のパソコンから同時に複数の部屋や機器に向けてオーディオ・ストリームを送ることもできる。

　GMA 950は，3Dグラフィックスを既存製品の2倍近い速度で処理できるという。1080iといった高精細テレビ用フォーマットなど，さまざまなワイド画面に対応している。

　一方Intel Professional Business Platformは，企業のITコスト削減を支援するプログラム「Intel Stable Image Platform Program（SIPP）」の一環。パソコン用インフラの試験，開発，管理を容易にするとともに，プラットフォーム構成の一貫性の向上と総所有コスト（TCO）の削減を狙っている。Pentium 4 Processor supporting HT Technology 600製品系列のプロセサ，Intel 945 Express Chipset製品系列のチップセット，ネットワーク・アダプタ「Intel PRO/1000 PM」などで構成する。

　管理面の強化は新技術「Intel Active Management Technology（AMT）」で対応する。同技術を利用すると，ネットワーク接続されたすべてのAMT対応パソコンに対し，監視，セキュリティ・パッチ適用，障害診断が行えるようになる。こうした管理作業は，対象となるパソコンの電源が切れていても，ハード・ディスク装置やOSに障害が発生していても実行可能という。

　各プロセサ，チップセットの1000個ロット時の単価は以下の通り。

・Pentium D 840：530ドル
・Pentium D 830：316ドル
・Pentium D 820：241ドル
・Pentium 4 670：851ドル
・945G Express Chipset：42ドル
・945P Express Chipset：38ドル

　米メディアの報道（InfoWorld）によると，米Dell，米Hewlett-Packard（HP），中国Lenovo Groupが新型プロセサ搭載パソコンのリリースを計画しているという。