米IBMは,ソフトウエアのサービスとしての提供を支援する新しいツールとリソースを米国時間5月25日に発表した。独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)向けに提供する。また,ISVによる新規顧客の獲得を支援するためのリソースも提供する。

 同社は,ISVによる企業向けソフトウエアをサービスとして配信するモデルの計画,構築,移行を促進するために,技術,販売,マーケティング・リソースを提供する。サービスとしてのソフトウエア導入の加速化を狙う。

 顧客による同ビジネス・モデルの導入を支援するために,IBM社はオンライン・ディレクトリ「Software as Services Showcase」も発表した。顧客は,サービスとして利用できるISVのソリューションを検索することができる。Showcaseには,小売業界,保険業界といった特定の業界に加えて,法令準拠,人事,CRMといった分野向けソリューションが参照できる。現在,20社の製品が40種類以上掲載されている。

 また,IBM社のパートナー支援プログラム「PartnerWorld Industry Networks」に参加するISVが同ビジネス・モデルを評価,適用,導入するための技術ワークショップを提供する。

 同社ISV & Developer Relationsジェネラル・マネージャのBuell Duncan氏は,「ISVがソフトをサービスとして提供するモデルの導入によって得られる技術的な利益とビジネス上の利点を理解し,変化に対応するための新しい方法を見つけ,またビジネスの経費を縮小しながら顧客にサポートを提供するのを支援したい」とコメントしている。

 ちなみに,米IDCの調査によれば,サービスとして提供するソフトウエアの市場の2004年における売上高は42億ドルだった。同社は,この先年間成長率21%で拡大し,2009年には107億ドルに到達すると予測している。

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