米Gartnerは,2004年におけるリレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)の世界市場に関する調査結果を米国時間5月19日に発表した。それによると,RDBMSの新規ライセンス収入は,前年比10.3%増の78億ドルに達した。
ベンダー別のシェアは,米IBMが34.1%で1位,2位は米Oracleで33.7%だった。新規ライセンス収入でみると両社の差はわずか3000万ドル未満でほぼ互角となった。
同社主任アナリストのColleen Graham氏は,「IBM社の成長は,おもにzSeriesプラットフォームやUNIXプラットフォームで稼働するDB2データベースの売り上げ増加によるもので9%近い伸びを記録している。Oracle社は,Linuxプラットフォームの伸びが中心となって15%近い成長となった」と説明している。
■2004年における世界RDBMS市場のベンダー別新規ライセンス収入(単位:100万ドル) ---------------------------------------------------------------------- 2004年収入 2004年市場 2003年収入 2003年市場 成長率 ベンダー シェア(%) シェア(%) (%) ---------------------------------------------------------------------- IBM 2,664.9 34.1 2,518.8 35.5 5.8 (IBM) 2,554.0 32.7 2,384.2 33.6 7.1 (Informix Products) 110.9 1.4 134.6 1.9 -17.6 Oracle 2,636.0 33.7 2,299.3 32.4 14.6 Microsoft 1,561.1 20.0 1,323.0 18.7 18.0 NCR Teradata 230.0 2.9 196.3 2.8 17.2 Sybase 178.0 2.3 177.2 2.5 0.5 その他 517.1 6.6 545.4 7.7 -5.2 合計 7,787.1 100.0 7,060.0 100.0 10.3 ---------------------------------------------------------------------- 出典:Gartner Dataquest社
プラットフォーム別でみると,Windows対応RDBMSの新規ライセンス収入は31億ドルに達し,前年比10%成長した。同分野では,米Microsoftがシェアを50.9%に拡大した。
UNIX対応RDBMSの新規ライセンス収入は前年比0.7%減少したが,これはOracle社がLinux分野で業績を伸ばしたことがおもな要因となっている。同部門はOracle社が55.9%のシェアを占めた。
Linux対応RDBMSの新規ライセンス収入は6億5480万ドルで,全体におけるシェアは比較的小さいが急成長部門となっている。新規ライセンス収入は前年の2億9980万ドルから118.4%増加した。Oracle社は,この部門で2位以下に格差をつけて首位を維持している。同社は新規ライセンス収入で80.5%のシェアを獲得しており,売上高は前年から154.8%の増収となった。
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