米IBM,独Infineon,台湾のMacronixは,「Phase-Change Memory(PCM:相変化メモリー)」と呼ぶ新しい不揮発性メモリー(NVM)技術に関して共同で研究に取り組む。3社が現地時間5月23日に発表した。共同研究を通じて同技術の可能性を探る。

 PCMは,データを電気として保存するのではなく,特殊な素材の状態をアモルファス状態から結晶状態に切り替えることによりデータを保存する新しい技術。初期段階ではあるが,電源を切ってもデータを保持できる高速,高密度のデータ・ストレージ実現の可能性があるという。また,このような特徴は,高性能サーバーから家電まで幅広い製品に応用できる可能性もあるという。

 共同研究では,IBM社の基本素材と物理学の研究力,Infineon社のさまざまなメモリー技術と製品タイプの研究,開発,量産能力,Macronix社の不揮発性メモリー技術の経験が活用される。

 研究は,IBM社の米ニューヨークとカリフォルニア州にある研究施設で実施される。3社の従業員,およそ20~25人が同プロジェクトに従事する。

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