米Microsoftは,米Sprintが同社の位置情報統合サーバー「MapPoint Location Server(MLS)」を利用して企業向け位置情報サービスを提供することを,米国時間5月16日に発表した。

 同日発表されたSprint社の企業向けモバイル・サービス「Sprint Business Mobility Framework」は,プレゼンス確認,SMSアラート,ボイス・アラートといったCDMAネットワーク・ベースの機能を提供し,企業とモバイル・ワーカー間のコミュニケーションに必要とされるモバイル・アプリケーションを強化するもの。Sprint社は,同サービスにおいてMLSを利用してリアルタイムの位置情報サービスを提供する。

 MLSは,同サービス向けに認定されたアプリケーションを介してモバイル・デバイスに位置情報へのアクセスを提供し,ビジネス・アプリケーションとMicrosoft社の地図情報Webサービス「MapPoint Web Service」間のプロキシとしての役割りを果たす。XML,SOAPといった規格に対応するため,これまで位置情報をアプリケーションに導入する際に障害となっていた問題が解消されている。

 サードパーティのアプリケーション開発者や企業は,Microsoft社の開発ツールと強力なマッピング機能により,リアルタイムの位置情報をもとに資産トラッキング,モバイル・ワーカーの派遣といった幅広い用途に向けたアプリケーションの構築が可能になるという。

 北米で最大規模を誇るゴミ処理サービスのカナダの1-800-GOT-JUNK?は,同サービスを採用することを明らかにしている。同サービスにより,ボタンひとつで配達ルートを調整する機能などを運転手の携帯電話機に組み込むことができるという。

 Sprint社 Business Solutions部門マーケティング担当副社長のDavid Owens氏は,「MLSのようなソリューションは,リアルタイムの位置情報を企業アプリケーションに統合したいという顧客のニーズへの対応を支援するものである。Microsoft社,ISV,開発者コミュニティと協力して企業に位置情報とメッセ-ジング機能をもたらたらせることを喜ばしく思う」とコメントしている。

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