米Oracleは米国時間5月11日に,同社が買収した米PeopleSoftの分析アプリケーション・スイートの新版「PeopleSoft Enterprise Performance Management 8.9」を発表した。リアルタイムの対話型利益分析およびプランニング・ツールを提供し,分析マップ,モデル,メトリクスなどのコンテンツ・パッケージを備える。

 コンテンツ・パッケージは,CRM,財務管理,人材管理,SCMといった広範な分野向けに拡充した。PeopleSoft Enterprise Performance Management 8.9はモジュラ構造のため,個別のライセンスおよび実装が可能。例えば,財務ウエアハウス全体のライセンスを購入することなく,不動産向けデータ・マートを導入することができる。

 「PeopleSoft Planning and Budgeting」ツールは,効率的なトップダウンおよびボトムアップ方式のプランニング・プロセスを可能にする。企画および予算組み立ての期間を短縮し,戦略目的に合った運営予算を割り当てられるようにする。「PeopleSoft Activity-Based Management」ツールにはリアルタイム・モデリング・エンジンを追加し,バッチ・プロセスを実行することなくモデル構築やwhat-if分析を行えるようにした。

 そのほか,米国会計基準と国際会計基準に対応したレポーティング構造のサポート強化も図った。

 Oracle社は,PeopleSoft社統合にともなう製品ロードマップを1月に発表。自社とPeopleSoft社およびJ. D. Edwards社の製品技術や機能を融合した業界標準ベースのアプリケーション・アーキテクチャ「Project Fusion」を構築するとしている。

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