米IBMは米国時間5月4日に,人員整理を含むリストラ策を明らかにした。世界規模で,1万~1万3000人の従業員を削減する。主に欧州事業を対象とする。

 同社はリストラ策について,「当社の効率を高め,顧客と直接的に関わる業務を強化し,急成長市場における事業機会を獲得するため」と説明した。従来の欧州横断的な経営を縮小し,より小規模で柔軟な地域業務部門を形成して,顧客と密に接する機会を増やすとしている。

 「グローバルな業務統合を目指すと同時に,成長が減速気味の欧州市場などにおける利益性を見直し,より高成長の市場にリソースを移行する」(同社)

 これらのリストラ策により,2005年第2四半期に税引き前経費13億~17億ドルを計上する予定。同社は,「2005年後半に,リストラ策の成果が現れ始める」と見込んでいる。

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