米Hewlett-Packard(HP)が,サーバーおよびストレージ製品に回転速度1万rpmの2.5インチ型ハード・ディスク装置(HDD)を搭載していく方針を米国時間4月27日に発表した。HP社によると,富士通,日立製作所の米国法人Hitachi Global Storage Technologies(Hitachi GST),米Seagate Technologyが賛同しているという。

 HP社は,Serial Attached SCSI(SAS)インタフェース対応のスモール・フォーム・ファクタ(SFF)2.5インチ型HDDを,サーバー製品や,エントリ・レベルのストレージ製品「HP StorageWorks Modular Smart Array」に搭載する。

 記憶容量は36G~73Gバイト。「従来のHDDよりも性能が高く,サーバー/ストレージを高い密度で配置できる。発熱が少なく,総所有コスト(TCO)も下がる。オンライン取り引き処理など,性能を重視する用途に最も適している」(HP社)

 同HDDは,「HP ProLiant」には2005年なかごろ,「HP BladeSystem」「HP Integrity」や「HP StorageWorks」には2006年に搭載する。

 またHP社は同日,回転速度1万5000rpmのSASインタフェース対応3.5インチ型HDDについて,サーバー/ストレージ製品向けの出荷を増やす計画を明らかにした。「最高の処理性能を必要とする分野が対象」(HP社)と説明する。記憶容量は最大147Gバイト。

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