米DoubleClickは米国時間4月25日,非公開投資会社の米Hellman & Friedman LLCがDoubleClick社を買収することで,両社が最終合意に達したことを発表した。すでにDoubleClick社の取締役は承認済み。買収手続きの完了は株主や規制当局などの承認を経て,2005年第3四半期を予定する。

 最終合意の条件に従い,DoubleClick社の株主に対して,普通株式1株につき現金8.50ドルを支払う。これは過去30日の取引日の終値平均に,10.6%のプレミアムを加算した額に相当する。総額で約11億ドルになる見通し。また,2023年に支払いが予定されている元本総額の1億3500万ドルのゼロ・クーポン劣後債は,保有者からの要求があれば買収の完了後,DoubleClick社が額面高で買い取る意向という。

 買収の完了に伴い,DoubleClick社CEOのKevin Ryan氏はCEO職を退任する。同社社長のDavid Rosenblatt氏はTechSolutions事業部門のCEOとして,また同社社長兼ジェネラル・マネージャのBrian Rainey氏はDataSolutions事業部門のCEOとして続投する。取締役会と会長は新たに指名される。

 Brian Rainey氏は,「この買収によって,業界の先端をいくデータ・マーケティング・サービスの提供に一層専念できるようになる。また,買収は当社の顧客はもちろん,社員にも恩恵をもたらすだろう」と述べた。

 なお,Hellman & Friedman社は,投資会社の米JMI Equityとともに買収を行う予定である。

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