欧州連合(EU)を表す新しいトップ・レベル・ドメイン(TLD)「.eu」は,2006年初頭より利用可能となる。欧州委員会(EC)がベルギーで現地時間4月21日に明らかにしたもの。.eu以下のドメイン名登録は,2005年終わり頃から受け付ける予定。

 .euドメインについて,ECは「.fr(フランス)や.be(ベルギー),.pl(ポーランド)といったEU加盟国の既存の国別TLDを置き換えるものではない」と説明する。「国別TLDを補完する意味があり,Webサイトや電子メール・アドレスなどインターネット上で欧州全体を示す際の選択肢の1つである」(EC)

 今後5年間,.euドメイン情報を管理するレジストリ業務は非営利組織EURid(European Registry of Internet Domain Names)が担当する。企業や個人からのドメイン名取得申請に応じてドメイン名を発行するレジストラは,EURidとECがこれから選択する。

 ECによると,「“事前登録”や“予約”などと称して(.eu以下の)ドメイン名を提供し,正式な登録手続きが始まり次第(レジストリへの)申請を行う,といったサービスがいくつかの国で存在する」という。「混乱を招くだけでなく詐欺の恐れすらあるので,我々はこうしたサービスの利用は推奨しない」(EC)

◎関連記事
ICANN,欧州連合向けドメイン名「.EU」の国別TLD化を承認
ICANN,新たなスポンサ付きTLDに「.jobs」「.travel」を正式認定
ICANNが「.net」の次期レジストリの選考結果を発表,米VeriSignが有力
ICANN,「.NET」の提案要請書に関する質問の受け付けを開始
ICANN,ドメイン名のレジストラ間移動に関する新ポリシーを適用開始
ICANN,米VeriSignとの係争を国際商工会議所に調停要求
「世界のドメイン登録件数が過去最高の6450万件」,米VeriSign
ドメイン名の総元締めICANN,「巨大な権限」と「閉鎖性」に非難の声

[発表資料へ]