米Hewlett-Packard(HP)と米Dellは,使用済み電子機器の適正処理とリサイクルの促進を狙い,リサイクル費用の引き下げを実施する。両社が4月22日の「Earth Day(地球の日)」を前にそれぞれ米国時間4月21日に明らかにした。

 HP社は,4月22日から5月31日までの期間限定で米国の消費者向けに使用済みのコンピュータの回収費を半額にするプログラムを実施する。同社のオンライン・ストアで製品を購入した顧客に対し,不用なハードウエアを引き取る際に最大50ドルを払い戻すe-Couponプログラムと併用できる。同プログラムでは,他社製品も引き取りの対象としている。

 同社は,世界全体で2004年に1億2000万ポンド(約5万4432トン)分の使用済みコンピュータ・ハードウエアとプリンタ・カートリッジの回収に成功したことを明らかにしている。1987年から累積しておよそ6億1600万ポンド(27万9417トン)分を回収したことになる。同社は2007年までに10億ポンド(45万3600トン)の回収を目指すとしている。

 一方,Dell社は,期間限定で企業ユーザーの使用済みのコンピュータを無償で回収する。100台以上の単位での回収が対象となる。対象となるコンピュータは,Pentium III以降を搭載するデスクトップ,Pentium II以降を搭載のノート・パソコンに限定される。

 また,同社は消費者向けパソコンのリサイクル費用を従来の15ドルから10ドルに引き下げた。同社製のパソコン,プリンタの購入者に対しては,引き続き使用済みの機器を無償で回収する。また,Dell社は,これまでと同じようにパートナである非営利団体National Cristina Foundationを通じて中古コンピュータをチャリティに提供することも明らかにしている。

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発表資料(1)
発表資料(2)