米VeriSignは,企業向け無線セキュリティの促進で米Microsoftと協調することを米国時間4月20日に明らかにした。その一環として,両社はWi-Fiセキュリティ参照アーキテクチャを作成する。

 また,Microsoft社の企業ネットワーク向けセキュリティ技術「Network Access Protection (NAP)」とVeriSign社のWindows環境向け認証技術「VeriSign Unified Authentication」を採用するソリューションの開発を共同で行なう。

 VeriSign社は,無線環境における強力なセキュリティのニーズへの対応するために,VeriSign Unified Authentication技術とMicrosoft社のWindowsクライアントを統合して,企業のWi-Fiネットワーク向けにユーザー認証の基盤を提供する。

 Unified Authenticationプラットフォームは,「Active Directory」,「Internet Authentication Services」などを密に連携させることにより,Windows環境におけるX.509認証,スマート・カード,使い捨てパスワード(OTP:One-Time Password)のユーザーとデバイス認証の管理を容易にする。

 Microsoft社のNAPは,オープンな標準規格ベースのアーキテクチャを採用する包括的なプラットフォーム。システム管理者は,企業ネットワークにアクセスするコンピュータの監視,コントロールが可能になる。

 VeriSign社のNAPサポートには,Windowsデスクトップ・クライアントへのシステム・ヘルス認証「System Health Certificates」の発行も予定されている。ノート・パソコンとデスクトップに,ネットワーク・リソースへのアクセスを許可する前に有効なセキュリティ対策を実施できるようになるという。

 Windows環境にVeriSign Unified Authenticationを導入することにより,企業はモバイル・ワーカーにより簡単にNAP認証を発行できるようになる。

 Microsoft社 Windows Server部門シニア・ディレクタのSteve Anderson氏は,「プライベート/パブリック・ネットワークにおいてWi-Fiローミングが普及するにつれ,企業ネットワークでは許可されないアクセス,ウイルス,情報の窃盗といった脅威にさらされる可能性が高くなる」と説明する。

 「NAPとVeriSign社のUnified Authentication技術をWindowsクライアントに統合する無線セキュリティ・アーキテクチャに関する両社の協調により,企業がコスト効率,柔軟性に優れた信頼できるリモート・ワーキング環境を容易に導入できる手段を提供できるようになるだろう」(同氏)

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