米Forrester Researchは米国時間4月13日,米国における携帯電話の利用について,5600世帯を対象に実施した調査結果を発表した。それによると,携帯電話を4台以上利用している家庭が過去1年間に57%増加し,1台だけという家庭は少数派になりつつあるという。

 携帯電話の普及が続くなか,過去3年間,消費者の携帯電話サービスに対する満足度は低下している。「顧客サービス」や「通話の信頼性」といったカテゴリの満足度は約50%である。

 携帯電話メーカーは,デジタル・カメラやカラー画面の搭載などに力を入れている。しかし,ユーザーが携帯電話を購入する際に重視する項目は,「価格」「バッテリ寿命」「操作性」といった基本的な機能で,この2年間ほぼ変化がない。「カメラの有無を重視する」と回答した携帯電話ユーザーは10%未満だった。

 一方,電子メール対応や写真の共有といった無線データ機能に関心を示すユーザーも増えている。「データ対応機能を重視する」という回答者は20%で,2002年と比べ39%増加した。

 その他の主な調査結果は次の通り。

・携帯電話キャリアの整理統合が続いているが,最終的に米国市場の7割を占有するのは,米Cingular Wireless(28%),米Verizon Communications(27%),2005年後半に合併予定の米Sprintと米Nextel Communications(15%)になる

・2004年に,携帯電話の利用率で18~24才の年齢層が25才~34才の年齢層を抜いた。携帯電話の利用率が50%を下回るのは,65才以上の年齢層だけだった

・過去2年間にプリペイド携帯電話ユーザーが倍増し,携帯電話ユーザー全体の約11%を占めるまでになった

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