米Adobe Systemsは米国時間4月12日に,無償PDF閲覧ソフトウエア「Reader 7.0」のLinux対応版を発表した。同社Webサイトから入手可能。

 Adobe社Intelligent Documents Business部門製品マーケティング担当バイス・プレジデントのEugene Lee氏は,「Linuxは世界の企業,とくに政府関連や金融関連で採用が増えている。主要な企業向けアプリケーションをデスクトップ・パソコンに導入し始めた顧客から,Reader 7.0のLinux版を望む声が寄せられていた」と説明した。「顧客は,幅広いさまざまなシステムで,当社の企業向けデータ・プラットフォーム『Intelligent Document Platform』を利用することにより,ビジネス・プロセスやワークフローを向上できる」(同氏)

 Intelligent Document Platformの製品である企業向けドキュメント管理ソフトウエア「LiveCycle」のサーバー・サイドでは,すでにLinuxをサポートしている。これにLinux対応のクライアント・ソフトウエアが加わることで,中核アプリケーションにおけるドキュメントの作成および統合,利用,共有を効率化する。

 Readerは,「Acrobat 7.0 Professional」で作成したドキュメントのセキュリティ機能に対応し,「Yahoo! Search」機能も利用できる。Linux版Reader 7.0は,米Novellの「SUSE」,米Red Hatの「Red Hat Linux」をサポートする。

 ちなみに米メディアの報道(CNET News.com)によると,Readerのバージョン5はLinuxに対応していたが,バージョン6ではサポートしなかった。

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