米Novellは米国時間4月11日に,小売店のPOSシステム用に構成したLinuxディストリビューション・パッケージ「Linux Point of Service 9」を発表した。「小売店のTCO削減を可能にする」(同社)

 サーバーOS「SUSE LINUX Enterprise Server」とデスクトップOS「Novell Linux Desktop」を組み合わせ,30Mバイト程度の画像をはじめ,オープンソースのオフィス・アプリケーションやブラウザ,あるいはKDEやGNOMEといったデスクトップ技術を使った大規模な画像表示も可能。店内の条件や店員のスキルに応じて,実装環境を選択できる。リモートのデバイス設定や一元的な管理が可能。

 Linux Point of Service 9は,米IBMの小売業界向けPOSプラットフォーム「Retail Environment for SUSE LINUX」の次期版に組み込まれる予定。

 また同社は,銀行および販売店向けPOS製品ベンダーのドイツWincor Nixdorfとの提携も同日発表した。Wincor Nixdorf社は,自社のPOSハードウエア「BEETLE」やサーバー製品にLinux Point of Service 9を取り入れる。

 Novell Linux Point of Service 9は,2005年第2四半期にリリースする。価格はその際に公表する。

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[発表資料(1)]
[発表資料(2)]