スペインのPanda Softwareは,格安航空券の販売を装ったいくつかのフィッシング詐欺サイトが発見されたことを現地時間4月6日に明らかにした。これらのサイトは,クレジット・カード番号を盗むことを目的としたものであり,同社は消費者に注意を呼びかけている。

 同社によれば,これらのサイトはGoogleなどの検索エンジンで航空券を探すユーザーをおびき寄せる。ユーザーは,サイト上でクレジット・カード番号,有効期限など個人データの入力が求められる。すべてのデータを入力した段階で,取り引きが完了しなかったというメッセージと郵便為替でチケット代を支払う方法が表示される。

 Panda社は,騙されたユーザーは,クレジット・カード番号を盗まれた上に郵便為替で送金までしてしまい,2回被害に遭う可能性があるとしている。

 これまでに見つかった問題のサイトは当局によって閉鎖された。しかし,同社は,他の商品でも同じような手口で「格安」を売り物にする詐欺サイトが登場してくる可能性が非常に高いと指摘している。

 PandaLabsのディレクタであるLuis Corrons氏は,この手の詐欺に引っかからないために,「格安」という言葉を疑い,オンラインの購入は信用できるサイトだけで行なうことを勧めている。また,何らかの疑いを持った場合には,そのサイトに関する情報をインターネット上で検索するようにアドバイスしている。検索により,同じサービスを使ったことがあるユーザーの意見や体験談が見つかるはずだという。

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