米IBMが,4種類のサービス指向アーキテクチャ(SOA)導入支援サービスを米国時間4月5日に発表した。SOAや標準ベースのフレームワークを利用し,エンド・ツー・エンドの導入計画を作り,業務のオンデマンド化を助けるという。

 IBM社は,計画立案,設計,導入,管理といったSOAの各段階に合わせてサービスを提供する。同社の「Service-Oriented Modeling and Architecture」を適用して顧客の事業目標とSOAを合致させ,業務プロセスとそれを支えるアプリケーションとを直接連携させる。

 ソースコード,知的財産,ベスト・プラクティスなど,再利用可能な標準コンポーネントを使うので,従来のサービスを補完できるという。「新サービスはハイブリッド型モデルを採用しており,導入の高速化,コストの削減,投資回収にかかる時間の短縮といった効果が得られる」(同社)

 各サービスの概要は以下の通り

・「IBM Business Enablement Services for Service-Oriented Architecture」:
 事業目標の達成にSOAをどう利用すればよいか検討する

・「IBM Design Services for Service-Oriented Architecture」:
 導入するSOAの具体的な計画を立案し,アーキテクチャを設計する

・「IBM Implementation Services for Service-Oriented Architecture」:
 SOAに対する顧客の見通しと導入計画を中心として,目標を設定する

・「IBM Management Services for Service-Oriented Architecture」:
 動作性能の監視,メンテナンス,要求実現度の検証を行う

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,サービス料金はプロジェクトによって異なり,10万~1億ドルの範囲になるという。

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