米Sun Microsystemsは,オープンソースOS「OpenSolaris」コミュニティの諮問委員会「OpenSolaris Community Advisory Board(CAB)」メンバー5人を指名した。Sun社が米国時間4月4日に明らかにしたもの。社外からは,オープンソース団体Apache Software Foundation共同創設者でスイスDay Software主任科学者のRoy Fielding氏,米Logical Approach Engineering技術者兼コンサルタントのAl Hopper氏,「Solaris Systems Programming」の著者で独立系SolarisコンサルタントのRich Teer氏が就任する。

 残る2人はSun社の社員で,主任技術エバンジェリストのSimon Phipps氏と,上級スタッフ技術者のCasper Dik氏。

 OpenSolarisは,Sun社のUNIX OS「Solaris 10 Operating System」のオープンソース版。Common Development and Distribution License(CDDL)と呼ぶライセンスのもとで公開する。バイナリは2月1日にダウンロード提供を開始した。ビルド可能なソースコードは2005年第2四半期に公開する予定。

 「CABを結成したことで,OpenSolaris実現に向けて大きな一歩を踏み出せた。5人のメンバーはオープンソースに情熱を注いでおり,Solarisコミュニティの成長と,改革の推進に貢献してくれるだろう」(Sun社ソフトウエア担当上級副社長のJohn Loiacono氏)

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,Sun社はCABのメンバーを選ぶにあたり,同社の人間を少なくすることを約束していた。当初CABは,社外プログラマがOpenSolarisプロジェクトに参加できるようにするため,運営体制の確立に取り組むという。

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