米Adobe Systemsは米国時間4月4日に,デザイン/出版業務向けスイート製品「Creative Suite」の新版を発表した。「Photoshop CS2」「Illustrator CS2」「InDesign CS2」「GoLive CS2」から成り,「Acrobat7.0 Professional」などが付属する。

 新ツール「Version Cue CS2」は,ファイル・バージョンを管理する。ユーザーはプロジェクトに使用している各ファイルのバージョン一覧を閲覧および追跡できるため,共同作業を効率的に進められる。

 新たなファイル・ブラウジング機能「Adobe Bridge」では,Creative Suite 2の各ソフトウエア間をスムーズに移動し,デザイン素材を簡単に閲覧,整理,使用することが可能。また,画像リソース「Stock Photos」を通じて,世界の主要なストック・フォト・プロバイダが提供する23万点以上の画像に一元的にアクセスし,ロイヤリティ・フリーの高画質写真を入手できる。さらに,SVG-t(Scalable Vector Graphics Tiny)などのモバイル向けファイル・フォーマットのサポートを強化した。

 Photoshop CS2は,修復ブラシ「Spot Healing Brush」を強化したほか,複数の非圧縮画像ファイルを同時処理するための設定が行える機能「Camera Raw 3.0」などを備える。

 Illustrator CS2は,スキャン画像を扱うための「Live Trace」やアートワークの彩色作業を簡素化する「Live Paint」といった新機能を装備する。

 InDesign CS2ではワークフローの効率化を図り,GoLive CS2はCSSレイアウト向けのツールを拡充した。

 Creative Suite 2は,「Premium Edition」と「Standard Edition」を用意する。価格は,Premium Editionが1199ドル,Standard Editionが899ドル。ソフトウエア単体の価格は,Photoshop CS2が599ドル(アップグレード料は149ドル),Illustrator CS2が499ドル(同169ドルから),InDesign CS2が699ドル(同169ドルから),GoLive CS2が399ドル(同169ドルから)。対応OSは,Mac OS Xのバージョン10.2.8~10.3.8,Java Runtime Environment 1.4.1,Windows 2000 with Service Pack 4とWindows XP with Service Pack 1および2で,米国とカナダで5月より出荷を開始する。その他の国に向けた出荷は,5月末~6月初めを予定している。

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