Unicode関連仕様の策定/推進を図る非営利団体Unicode Consortiumは,文字コード規格の新版「Unicode Standard, Version 4.1.0」を公開した。Unicode Consortiumが米国時間3月31日に明らかにしたもの。新たに1273文字を追加したほか,文字の配置方法などを規定する「Unicode Character Database」に多くの追加/変更を施したという。詳細はWebサイトに掲載している。

 新版では,「UAX #31: Identifier and Pattern Syntax」「UAX #34: Unicode Named Character Sequences」という2つの付属文書を新たに作成した。既存の付属文書にも大きな変更を加えた。具体的には,香港向け文字コードHKSCSや中国向け文字コードGB 18030のラウンドトリップ・マッピング実現に必要な修正,通貨記号5種類の追加,インドおよび韓国向け文字の追加,筆記体文字8種類の追加を行った。

 Unicode Consortiumは,Unicode 4.1公開にともない,以下の文書についても新版を速やかに公開するとしている。

・「Unicode Collation Algorithm」:
 言語によって異なるソート/検索/マッチング・アルゴリズムをまとめた文書

・「Unicode Regular Expressions」:
 正規表現内でUnicode文字を使う際の標準を規定した文書

・「Unicode Security Considerations」のドラフト版:
 Unicodeで規定されている文字のうち,外見のよく似た文字によって引き起こされるセキュリティ問題を記述した文書

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