米In-Statが,ブレード・サーバー向けボード規格Advanced Telecom Computing Architecture(AdvancedTCA)に関する調査結果を米国時間3月23日に発表した。それによると,今後数年は着実に拡大するオープン標準ボード規格(OSC:Open Standards Chassis)市場において,AdvancedTCAは特に大きな伸びを示すという。In-Stat社は,2004年に2億2100万ドル規模だったOSC市場が,2009年に数10億ドル規模になると見込む。

 OSC市場に含まれる標準規格には,AdvancedTCAのほかにCompactPCI,CompactTCA,MicroTCA,米IBMのBladeCenterがある。同社は「AdvancedTCAおよびOSC市場全体の拡大要因は複数ある」と指摘する。特に近年は,電気通信サービス・プロバイダが経費削減の可能性からOSC対応ネットワーク機器に高い関心を示しており,その影響が大きいという。

 「どのような企業が標準ボード規格を推進しているか考えると,ほとんどの人は半導体メーカーかネットワーク装置ベンダーのどちらかになると思うだろう。しかし当社は,サービス・プロバイダがこうした標準規格を支持し始めると予測する。というのは,プロバイダのあいだで“標準規格は収益改善につながる”という認識が高まるからだ」(In-Stat社アナリストのEric Mantion氏)

 同社は「AdvancedTCAを最初にけん引するのは通信業界だが,軍事や医療/工業といった業界にも広まり,最終的にはエンタプライズ市場にも普及する」と予測する。

 米メディアの報道(internetnews.com)によると,In-Stat社はAdvancedTCA採用装置の市場規模は2008年までに157億ドルになると見積もっているという。

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