米DisplaySearchが,背面投影型テレビ(RPTV:rear projection TV)市場に関する調査結果を米国時間3月24日に発表した。2004年第4四半期における全世界の売上高は34億ドルで,前期に比べ19%増えた。出荷台数は185万台で,前期比26%増加した。ソニーが台数ベースのベンダー首位に立った。

 方式別にみると,CRT方式の出荷台数は120万台で,前期比20%増,前年同期比18%減。RPTV全体に占める割合は66%。液晶ディスプレイ(LCD),Digital Light Processing(DLP),Liquid Crystal On Silicon(LCOS)を採用する小型ディスプレイ(MD)方式の出荷台数は62万6000台で,前期比39%増。前年同期に対しては293%増と大きく拡大し,RPTV市場全体の34%となった。なお,売上高ベースではMD方式は全体の52%(17億5000万ドル)を占める。

 「CRT方式よりも薄く画像が鮮明なMD方式の出荷台数は,北米で2005年第1四半期に,全世界で2005年第4四半期にCRT方式を追い抜くだろう」(DisplaySearch社)

 地域別では北米の市場規模が最も大きく,台数ベースで全世界の59%を,売上高ベースで68%を占めた。

 ベンダー別では,ソニーが台数ベースの市場シェア24%を獲得し1位。2位は市場シェア16%の韓国Samsung Electronics。以下,フランスThomsonと中国TCLの合弁会社TTE,東芝,三菱電機,松下電器産業が続く。

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