米Intermec Technologiesは,米Symbol Technologiesを特許侵害で米デラウエア州連邦地裁に提訴した。同社が米国時間3月24日に明らかにした。Intermec社は,Symbol社製品が同社の無線アクセス,端末,ソフトウエア技術に関連する6つの特許技術を侵害していると主張している。

 Intermec社社長のTom Miller氏は,「Symbol社によるIntermec社の特許技術の利用は明らかに特許法に違反するものであり,同社の自動化されたデータ収集製品ラインのかなりの部分でIntermec社の特許技術が利用されている」とコメントしている。

 問題とされている特許技術は,ネットワークを介してデータ配信が可能な統合型無線データ収集システム,マルチタスク対応OSを稼動する携帯型データ処理デバイス,グラフィカル・ユーザー・インタフェースを持つ携帯型のデータ収集デバイス,手書き情報の認識機能,手書き情報の処理機能に関連するもの。Intermec社は,損害賠償と侵害行為の差し止めを求めている。

 Symbol社は3月10日に,Intermec社へのレイザー・スキャン・エンジンの供給契約を打ち切りを決定するとともに,同社に特許技術を侵害されていると主張した。Miller氏は,「かなり前から契約の打ち切りを予期していたため,Symbol社の決定はIntermec社の事業に影響を及ぼすことは無い」としている。

 Intermec社は,今回の特許侵害の提訴とともに,Symbol社はレーザー・スキャン・エンジンの供給契約を不当に打ち切ったとする主張を明らかにした。

 Miller氏は,この特許に関する論争がエンドユーザーを巻き込むことなく,両社間の交渉で解決されることを望む意向を明らかにしている。

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