米EMC傘下の米VMwareが,米IBMのブレード・サーバー「IBM eServer BladeCenter」に仮想マシン・ソフトウエアの評価版をバンドルすると米国時間3月23日に発表した。両社は2002年に仮想マシン・ソフトウエアに関する戦略的提携を結んでおり,評価版の提供はこの関係を拡大するものという(関連記事)。
IBM社は全世界で,6カ月間試用可能なVMware社の仮想マシン・ソフトウエアをBladeCenterに同梱する。提供する試用版ソフトウエアは,エンタプライズ・サーバー向けの「VMware ESX Server」,マルチ・プロセサ向けの「VMware Virtual SMP」,「VMotion」技術対応の複数サーバー資源一元管理ソフトウエア「VMware VirtualCenter with VMotion」。
VMware ESX Serverは,データ・センターなど大規模な環境で演算資源のパーティショニング,集約,管理を行うための製品。Virtual SMPは,複数のプロセサを同時に使用して1つのゲストOSを実行できる仮想マシン・ソフトウエア。
VMware VirtualCenter with VMotionは,複数の仮想マシンを集中管理するためのソフトウエア。動作状態にある仮想マシンを別の物理サーバーに移動できるVMotion技術に対応しており,動的な負荷分散や,サーバーを停止させずにメンテナンスを行うことが可能である。
「当社の仮想マシン・ソフトウエアとブレード・サーバーを組み合わせることで,サーバー負荷の抑制/監視/管理が容易になる」(VMware社社長のDiane Greene氏)
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