米In-Stat/MDRは米国時間3月22日,次世代DVD規格とDVD製品市場の今後の展望について調査した結果を発表した。それによると,DVD製品市場は2004年の330億ドル規模から,2009年の765億ドル規模へと,年平均18.2%で成長する見通しである。

 In-Stat社アナリストのGerry Kaufhold氏は,「北米で高精細テレビ(HDTV)が普及するに伴い,今年後半からHD DVDの利用が進むだろう。消費者が,古いVHSテープやDVDの映画コレクションをHD DVDに移行し始めることで,成長に弾みがつくはずだ」と予測する。

 また同氏は,Blu-ray製品の普及がアジアでは2006年に,欧州とその他の地域では2007年に始まるとみる。

 その他の主な調査結果は次の通り。

・デジタル信号アプリケーションに対応したネットワークに,POS(Point-of-sale)システムを接続したキオスクが登場し,必要に応じてDVDの作成ができるようになる。このため小売店は,DVDタイトルの在庫を大量に抱える必要がなくなる

・北米以外の地域では,よりストレージ容量が大きく,大手家電メーカーの支持を得ているBlu-ray Discが標準規格として普及する

・プロ品質のDVDオーサリング・ソフトの普及は,自主制作映画,音楽愛好家による演奏,教会や美術館の案内といったさまざまなコンテンツのDVD市場を拡大する

・2009年には,家庭のテレビの約55%がケーブルTV,衛生放送ネットワーク,デジタル地上波TV,ブロードバンドTVなど,従来とは異なるネットワーク配信システムに接続されている

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