英Symbianは,携帯電話用OS「Symbian OS」のデータ同期に関して,米Microsoftから「Exchange Server ActiveSync」プロトコルのライセンスを取得したことを,英国時間3月22日に発表した。金額などの条件については明らかにしていない。

 Symbian社は,Symbian OSのメッセージング・アーキテクチャ向けにExchange Server ActiveSync対応プラグインを開発する。携帯電話メーカーは,Symbian OS搭載電話機に,Microsoft社の「Exchange Server 2003」でサポートする電子メール,カレンダ,コンタクト情報といった個人情報管理(PIM)アプリケーションとのOTA同期機能(パソコンを介さずに直接同期する機能)を組み込むことが可能になる。

 Symbian社が開発するプラグインは,配布に関するMicrosoft社の合意を得てから,すべてのSymbian OSライセンシに提供する。

 Symbian社Marketing部門執行バイス・プレジデントのMarit Doving氏は,「2004年は,200社以上のネットワーク事業者に,1400万台以上のSymbian OS搭載携帯電話機を出荷した。Symbian OS向けのExchange Server ActiveSyncプラグインを開発することにより,PIMアプリケーションの選択肢の幅が広がり,Symbian OSライセンシは企業市場のニーズに対応することができる」と述べた。

 なお,Symbian OSはすでにカナダResearch In Motion(RIM)の「BlackBerry Connect」,モバイル通信の業界団体Open Mobile Alliance(OMA)の「Data Synchronization」プロトコルをサポートしている。

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