米AMR Research社は,企業のコンプライアンス(法令順守)に関する調査結果を米国時間3月14日に発表した。それによると,2005年に企業は法令順守の関連業務に約155億ドルを費やす見込みだ。また,その費用は今後5年間で800億ドルに達するという。

 調査は,法令順守に取り組むビジネス/ITリーダー225人を対象に実施したもの。

 AMR Research社調査部門バイス・プレジデントのJohn Hagerty氏は「法令順守は,職務やITグループを横断する全社的な取り組みだ」と説明する。「大局的見地でとらえている企業は,法令順守をきっかけにして,組織の大部分の改革や再考を進めていくだろう」(同氏)

 企業は法令順守に関する取り組みを構造化して効率化を図ろうとしている。「2005年に,80%を超える企業が幹部レベルの法令順守責任者を確保するようになる」(同氏)

 法令順守のための費用のうち,IT関連は米企業改革法(SOX:Sarbanes-Oxley Act)の場合28%,医療関連データ規格(HIPAA)の場合42%と,大きな割合を占めている。しかし最も金額が大きかった項目は「社内スタッフ」だった。

 また,企業が取り組んでいる順守対象の法令および要求は,「Sarbanes-Oxley Actの第404条」(60%)が最も多く,ほかに「文書/記録保管に関する要求事項」(52%),「行動規範/トレーニングに関する要求事項」(42%)などが挙がった。

■法令順守におけるカテゴリー別費用(単位:100万ドル)
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                         SOX     HIPAA     FDA      SEC     その他   合計
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    技術              $1,712    $1,546    $375     $452    $1,118  $5,202
    サード・パーティ
    のサービス        $1,773      $523    $288     $335      $866  $3,785
    社内スタッフ      $2,568    $1,571    $394     $449    $1,215  $6,196
    その他               $61       $38     $42      $71       $86    $299
    合計              $6,114    $3,678  $1,099   $1,307    $3,285 $15,483
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出典:AMR Research社

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