米IBMが,スーパーコンピュータ「Blue Gene」のオンデマンド提供サービスを米国時間3月11日に発表した。ユーザーは,ミネソタ州ロチェスターにあるIBM社のDeep Computing Capacity on Demand Centerに設置したBlue GeneシステムをVPN経由で利用し,使用したリソースに応じて料金を支払う。
ラック1台分のBlue Geneシステムの演算性能は,最大5.7テラFLOPSある。設置面積は1平方m未満という。「現在購入できるほかのスーパーコンピュータに比べ,性能が10倍以上高い。しかも,設置面積が小さく,消費電力も大幅に少ない」(同社)
米Etnusがデバッグ・ツール「TotalView」をBlue Geneに対応させる作業を開始した。米Novellと同社傘下のドイツSUSE LINUX,米Livermore Software Technology(LSTC),Allinea社といったソフトウエア・ベンダーも,対応を表明したという。
米メディアの報道(CNET News.com)によると,Blue Geneシステムはデュアル・コアPowerプロセサ1024個を1台のラックに搭載しており,価格は約200万ドルという。IBM社はラック8分の1に相当する演算リソースを,週額1万ドルほどで提供する。
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