米Mozilla Foundationは,Webブラウザや電子メール・クライアントなどの機能を持つソフトウエア・スイート「Mozilla Application Suite」(別名は「Seamonkey」)について,現行のバージョン「1.7.x」で開発作業をいったん打ち切る。Mozilla Foundationが米国時間3月10日に明らかにしたもの。Mozilla Application Suiteは1.7.xが最終バージョンとなり,今後はメンテナンスと小規模なアップデートのみを行う。
現在の最新版は,2004年12月に提供を開始したバージョン「1.7.5」。バージョン「1.8」のアルファ版を2005年1月に公開したが,正式版はリリースしない。ただしMozilla Foundationは,「おそらく別名称のプロジェクトとして,何らかの形でMozilla Application Suiteの開発を続けることになるだろう」としている。現在,計画の詳細を詰めており,数日中に発表できるという。
Mozilla Foundation会長のMitchell Baker氏は,開発移行計画の背景をブログに掲載した。またMozilla FoundationのAsa Dotzler氏も,移行計画に対する考えをブログで公開している。
米メディアの報道(internetnews.com)によると,Mozilla Application Suiteの最終版は数週間後にリリースする予定のバージョン「1.7.6」になるという。
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