独SAPは,ドイツで開催中のIT展示会「CeBIT 2005」において中堅企業向けERPパッケージ「mySAP ERP」の新版のリリースを現地時間3月10日に発表した。当初の予定より1カ月早いリリースとなった。

 mySAP ERPは,人事管理,財務,販売といった標準的なERPプロセスのすべてをサポートする包括的な分析,予測,報告ツールを提供している。

 新版では,分析ツールに変更を加えており,バックオフィスのすべてのプロセスにリアルタイムのデータ分析機能を組み込んでいる。同社によれば,これらの変更は,法令順守,内部/外部情報への容易なアクセス,原因結果分析ツールの改良,レポ-ティング・ツールの合理化を目的として追加されている。

 また,効率の向上とリソース解放を支援する新しい機能も提供している。新しいロール・テンプレートは,特定の役職や職務につくユーザー・グループ向けに適切なアプリケーション,情報,サービスを提供する。

 同社上席副社長のJim Hagemann Snabe氏は,「ERPは事業の効率性を向上させるだけのものではなくなった。21世紀を生き残るために,企業は変化に迅速に対応していかなければならない。MySAP ERPは,生産性を最大限に発揮しながら,企業に新しい市場状況にあわせて事業プロセスを適応させる柔軟性を提供する」と説明する。

 同社は同日,世界100都市を訪問し,顧客にERPソリューションとアプリケーション統合ミドルウエア「SAP NetWeaver」のメリットに関して語るツアーの計画も明らかにしている。

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