米Microsoft，音声認識ソフト「Voice Command」の英国方言対応バージョン

高橋信頼

2005.03.09

　米Microsoftが，PDAおよび携帯電話向け音声認識ソフト「Voice Command」を英国で提供開始する。同社が英国時間3月7日に明らかにしたもの。Voice Commandは2003年11月に米国ですでにリリースされており，今回のソフトは英国向けの特別バージョンとなる。「欧州での提供はこれが初めて」（同社）という。

　Voice Commandは，携帯機器向け向けソフトウエア「Windows Mobile 2003 software for Pocket PC」と「Windows Pocket PC Phone Edition」に対応する。ユーザーは同ソフトを利用して，携帯電話，コンタクト・リスト，アポイントメント，「Windows Media Player」などの各種アプリケーションと，音声によるやり取りを行える。

　今回の特別バージョンは，英国の13を超える地方言語（ウェールズ／グラスゴー／スコットランドなど）に対応しており，「英国人の誰もが，自然な話し方で音声のやりとりを行える」（同社）。小売価格は19.99ポンド（約38米ドル）で，オンライン購入も可能。

　「Voice Commandは音声ソフトウエアのめざましい向上を実現しており，携帯デバイスの利用方法を永久かつ劇的に変えることになる」（Microsoft社Mobile and Embedded Devices Divisionシニア・バイス・プレジデントのPieter Knook氏）

　Voice Commandの主な機能は次の通り。

・音声による携帯電話の操作
音声命令によるハンズフリーのダイヤル発信が可能。電話をかける際は，コンタクト・リストに登録した名前や，電話番号を告げればよい。

・音声による発信者情報の通知
「What calls did I miss（応答できなかった着信は）？」と尋ねると，発信者の情報（発信時間，電話番号）が音声で通知される。

・音声によるカレンダの操作
「What's my next appointment（次のアポイントは）？」などと尋ねると，登録済みの予定を読み上げる。

・音声によるWindows Media Playerの操作
音声操作で音楽の再生が可能。アルバム，ジャンル，アーティスト名の指定もできる。

・音声によるアプリケーションの起動
Internet Explorer，Outlook Calendar，ゲーム，計算機など，Pocket PCアプリケーションを音声で起動できる。