IPテレフォニを手掛ける米Vonageは,同社ネットワークで提供するVoIPサービスが,業界で初めて50万回線を超えたと米国時間3月7日に発表した。同社によると,VoIPの回線数が2004年第4四半期と比べ50%増の,毎週1万5000回線のペースで増えているという。

 Vonage社会長兼CEOのJeffrey A. Citron氏は,「2005年に入って間もないが,回線数の伸びから判断して,VoIPが一気に普及する1年になることは明らかだ」と述べた。

 同社は家庭ユーザー向けに,米国とカナダで500分の市内通話/長距離通話を提供する月額14.99ドルの「Residential Basic Plan」,時間無制限の通話を提供する同24.99ドルの「Residential Premium Unlimited Plan」を提供している。また小規模企業向けには,米国とカナダで1500分の市内通話/長距離通話を提供する月額39.99ドルの「Small Business Basic Plan」と,時間無制限で同49.99ドルの「Small Business Unlimited Plan」を提供している(いずれも専用ファクス回線を付属する)。

 これら料金にはハードウエアの使用料に加え,ボイスメール,番号通知,転送,キャッチホン,リダイヤル,Webベースのアカウント管理,リアルタイムの請求書管理といった,各種機能の利用料金が含まれる。

 なお米メディア(Internet News)の報道によると,同社は3月4日の午後,ソフトウエアの問題から接続障害が発生し,サービス利用者の約半数が約45分間電話を使用できない状態に陥ったという。

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